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東大阪市西石切町にある皮膚科クリニック

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薬の塗り方

薬の塗り方(ステロイド系塗り薬、非ステロイド系塗り薬、保湿剤)

ステロイド系塗り薬

炎症を鎮める塗り薬です。炎症をおさえる強さから5つのランクに分類されます(弱い、中等度、強い、とても強い、もっとも強い)。発疹のあるところにだけ塗ってください。体には薬の吸収のよい部分とそうでない部分があり、とくに顔、首、陰部は薬の吸収が非常によい部位です。患部が少し光る程度に塗りましょう。たとえばこぶしの広さに塗る場合、米粒大ぐらいの大きさが適した量です。広い面積に塗る場合は、軟膏を少しずつ患部に分けてのせ、指で塗り広げてください。成人の場合、1日2回(朝と夜)が目安ですが、皮膚の薄い子どもや新陳代謝の遅い高齢者は1日1回でもかまいません。

また、薬がとれたからといって何度も塗り直す必要はありません。よく効くからといって、診察を受けないまま塗り続けてはいけません。症状がおさまれば、塗る回数を減らしたり、ランクの弱い薬に変更したりするなど少しずつ下げていきます。症状にあわせた治療が必要ですので、最初のうちは少なくとも2週間に1回は受診してください。なお、長い年月にわたり強いランクの薬を使い続けてきた方が自己判断で急に薬を止めると、今まで抑えられていた症状が現れ、急に赤くなってジクジクすることがあります。(リバウンド現象といいます。)主な副作用には皮膚が薄くなる、毛細血管が目立つ、ニキビができる、毛が濃くなる、青アザができやすくなるなどがあります。しかし皮膚科専門医の指導に従って使用すれば、ステロイドの副作用はそれほど恐れることはありません。

保湿剤

皮膚の潤いを保ち、バリア機能を補強する効果があります。皮膚の表面に脂の膜をつくって水分を閉じ込めるタイプと、水と結合して肌の潤いを保つタイプがあります。ただし、赤みやかゆみを抑える働きはありません。乾燥している部位に、わずかに光って見える程度に薄く塗ってください。乾燥しているところに少しずつ薬をのせて、手のひらでスッと伸ばしてください。皮膚のシワの方向に沿って塗れば皮膚への刺激を減らすことができます。一日2、3回塗ってください。肌が乾燥しているときに塗っても、皮膚に含まれる水分が少ないので十分な効果が得られません。入浴後10分以内に塗るようにしましょう。乾燥肌がおさまれば塗る回数を減らしたり、中止してもかまいません。冬に肌が乾燥する方は、秋から保湿剤を塗っておけば乾燥肌の予防になります。まれにヒリヒリしたり、赤くなったりすることがあります。

抗生物質製剤

抗菌作用のある塗り薬です。なかにはステロイドを配合した薬もあります。患部を清潔にした後、1日2、3回患部に直接塗布するか、無菌ガーゼにのばして患部にあててください。赤み、かゆみ、腫れ、発疹、水ぶくれが現われたときは中止して受診してください。

非ステロイド系消炎剤

ステロイドを含まない皮膚の炎症をおさえる塗り薬です。炎症をおさえる力は弱いのですが、ステロイド系塗り薬が使えない場合に使用されます。ステロイド剤と同じように、発疹のあるところにだけ塗ってください。炎症のある部分以外には塗り広げないでください。1日2、3回塗ってください。症状に合わせて塗る回数を減らしたり中止したりします。2週間たっても症状が改善しない場合は中止して受診してください。非ステロイド系の薬だからといって、副作用がないわけではありません。長い期間使い続けるうちにかぶれを起こすことがあります。赤くなったり、ヒリヒリしてきたとき、赤みやかゆみが改善しないときは使用を中止して受診してください。とくに、アトピー皮膚炎の方はバリア機能が低下し、かぶれを起こしやすい状態ですので注意が必要です。この薬は炎症を抑えるための塗り薬です。赤みやかゆみを予防する目的で使ったり、保湿剤として使わないでください。保湿のためなら、保湿剤を使いましょう。

抗ヒスタミン系塗り薬

ヒスタミンをおさえることでかゆみをおさえる薬です。かゆみを抑える効果は、飲み薬やステロイド系塗り薬ほど強くありません。またステロイドを配合した薬もあります。湿疹や虫さされによる赤みやジクジクがおさまった後もかゆみだけが残る場合に塗ってください。赤みがあるとき、ジクジクしているときは他の塗り薬が必要です。目のまわりに塗ってはいけません。1日2、3回患部に塗ってください。全身への副作用はほとんどありませんが、2週間でかゆみがとれない場合は中止して受診しましょう。

クロタミトン軟膏

かゆみをおさえる薬ですが、抗ヒスタミン塗り薬とは異なるものです。ステロイドを配合した薬もあります。湿疹や虫さされによる赤みやジクジクがおさまった後もかゆみだけが残る場合に塗ってください。赤みがあるとき、ジクジクしているときは他の塗り薬が必要です。目のまわりに塗ってはいけません。1日2、3回患部に塗ってください。大量に使ったり、長い期間広い範囲に塗らないでください。2週間をメドに使ってください。効果がない場合は中止して受診しましょう。

タクロリムス軟膏

アトピー性皮膚炎の炎症を抑える塗り薬で、過度に高まった免疫反応を調節する働きがあります。炎症を抑える力はステロイド系塗り薬の「強い」に相当します。ステロイド系塗り薬では効果が見られない場合、あるいは副作用などでステロイド系塗り薬が使えない場合に使用するものです。皮膚科専門医の指導の下で使ってください。1日1~2回患部に塗ってください。症状が改善すれば速やかに中止し、漫然と塗り続けないでください。2週間塗っても効果がない場合や症状が悪化する場合は中止して受診してください。なお、1回の使用量の上限は5g(1日では10g)です。ジクジクしたところ、ニキビや傷のある部分には使えません。妊娠中や授乳中の方、2歳未満の乳幼児は使わないでください。また、本剤を塗ったところには強い日焼け(たとえば海水浴、スキーなどのレジャー、日焼けサロンなど)をしないでください。なお、塗った後、一過性に局所にかゆみ、ほてり、ヒリヒリ感が出ますが、通常は数日でおさまってきます。この薬を塗っているときは、ヘルペスやニキビが出やすくなります。ヘルペスが出やすい方は注意が必要です。

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