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東大阪市西石切町にある皮膚科クリニック

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帯状疱疹

帯状疱疹(帯状疱疹後神経痛)

帯状疱疹は「水ぼうそう(水痘)」を引き起こすのと同じウイルスつまり「水痘帯状疱疹ウイルス」によって 生じます。水ぼうそうでは、くしゃみや咳で目や鼻からウイルスが体内に侵入し、血流に乗って表皮の細胞に感染し、水疱をつくります。水ぼうそうは一度かかると免疫が出来るため、通常、2度感染することはありません。しかしほとんどの場合、このウイルスは水ぼうそうが治った後、神経節の細胞に潜り込んでしまいます。そして、過労やケガ、年齢、ストレスなど体力が落ちたとき、糖尿病などの基礎疾患で免疫力が低下したとき、ウイルスが増殖をはじめます。そして、再び知覚神経を伝って、その神経の支配領域にある皮膚に水疱をつくります。つまり、帯状疱疹は以前にかかった水ぼうそうのウイルスが再び勢いを盛りかえすことが原因で、一度水ぼうそうにかかったことがあれば、誰にでも発症することのある病気です。他人にうつされた病気ではありません。水ぼうそうにかかった患者のうちおよそ10人に1人が帯状疱疹に罹患するといわれます。最近は、子供にも帯状疱疹がみられるようになりました。

症状

通常、帯状疱疹は、顔面や胸、お腹の、左右どちらか一方に出やすい傾向があります。ごくまれな場合を除き、帯状疱疹の再発はありません。水疱の出る数日~1週間前から、チクチクするような神経痛や知覚異常があります。しばらくすると、その部分の皮膚が赤くなり、小さな透明の水ぶくれが現われます。水疱はほぼ同じ大きさで、やがて水疱は破れてビランまたは潰瘍となり、発症から3週間で瘢痕と、軽度の色素沈着を残して治ります。また、顔面にできた帯状疱疹は角膜や結膜の炎症を伴ったり、耳の近くの場合は顔面神経麻痺、難聴、めまいなどの神経症状を生じることがあります。この場合は後遺症を残さないよう、それぞれの科で専門的な診察が必要です。

治療とスキンケア

帯状疱疹の治療は抗ウイルス剤の内服が基本ですが、痛みや発熱など全身症状が強い場合、合併症がある場合などは入院して抗ウイルス剤の点滴を行うこともあります。とくに高齢者ほど、神経痛(後述します)を発症しやすいため、早期から、しっかり治療する必要があります。過労やストレスはこの病気の発症だけでなく、症状の悪化に関係することが多いので、睡眠を十分にとって安静にするようにしてください。なお水ぶくれが破れると、バイ菌が入りやすくなるため、水疱は破らないようにしましょう。水疱がある時は入浴は避けて、シャワー程度にしておきましょう。

他の人への感染は?

帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスそのもので生じる病気ですから、水ぼうそうにかかったことのある人に感染することはありません。もし他人に感染させた場合には、帯状疱疹ではなく、水ぼうそうとして症状が出てしまいます。帯状疱疹では、ウイルスは皮膚の一部分に集まって存在し、またウイルスも直接皮膚から感染するわけではないため、水ぼうそうほどの強い感染力はありません。しかし、他の人に感染させる可能性は否定できません。水ぼうそうにかかっていない児童、生徒、妊婦は気をつけましょう。

帯状疱疹にともなう痛み

帯状疱疹で厄介なのが、この病気に伴う痛みです。この痛みには、時期によって性質の異なる2種類の痛み、すなわち、水疱が出ている間の初期の痛みと、帯状疱疹発症後3ヵ月以降も続く「帯状疱疹後神経痛」といわれる痛みがあります。発症早期の痛みは、ウイルスが皮膚の細胞に感染し、水疱が出来て炎症を起こすために生じます。また、水疱が出来ていない段階でも、ウイルスが表皮に向かっているときには、ウイルスが神経を刺激するため痛みを生じることがあります。発症早期の痛みは傷が治る過程で和らいできます。

ところが、帯状疱疹になってから3ヵ月以降も続く帯状疱疹後神経痛は、ウイルスによる神経線維にできた瘢痕や変性が原因です。一般に、若い人では帯状疱疹後神経痛を残すことはまれですが、5歳以降では年齢と共に増加します。痛みが続くため、かえって痛みに対して過敏になり、温度変化や衣服が擦れるなど、わずかな刺激でも痛みを強く感じてしまいます。また、この神経痛では局所の血流が悪くなっているため、冷やすと痛みが強くなる傾向があるといわれます。体を暖めて、血行を良くすると痛みが和らぐ場合があります。冬の外出時には、冷たい風邪に直接当らないよう服装に気をつけましょう。また何かに集中すると、痛みを紛らわすことができるようです。一人でじっと安静にしているよりは、趣味を持ったり、外出するなど活動的に生活してください。アルコールは疼痛を増強させることがあり、控えましょう。

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