粉瘤(ふんりゅう・アテローム・でんぼう)
皮膚の下にできるおでき(袋)のことを粉瘤といいます。(でんぼう,アテロームともいいます。)顔面、頸部、胸、背中によくできます。目の周りにみられる、針頭ほどの小さい白いぶつぶつもこれの一種です。多くは毛穴の一部が大きくふくらんで出来るもので、内壁は皮膚の細胞で裏打ちされています。そのため、袋には皮膚の垢がたまっています。(おから状で臭いにおいがします。)よく見ると、おできの中心部には開口部(黒い点としてみられます)があり、袋のなかは外界とつながっています。このしこりが急に痛みをともなって腫れてきた場合、開口部からバイ菌が入ったことが考えられます。治療では抗生物質を内服します。場合によっては、切開して中の膿を出す処置を行うことがあります。赤みやジクジク、膿が出てきた場合は、何も塗らずにガーゼを厚めに当ててください。おできをつぶして、中味をしぼり出したりしないでください。入浴はシャワー程度にとどめ、激しい運動やお酒は控えてください。おできを刺激するような体を締め付ける服も避けてください。なお放置したままだと、痛みがひどくなるばかりでなく、熱が出ることがあります。