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東大阪市西石切町にある皮膚科クリニック

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敏感肌

敏感肌(不安定肌・乾燥肌・赤み)

敏感肌とは

最近、敏感肌という言葉が日常でよく用いられるようになりましたが、敏感肌という病気があるわけではありません。一般的には、皮膚がかぶれやすい、乾燥しやすい、つっぱり感やヒリヒリ感、かゆみなどの症状を起こしやすい肌と理解されているようです。敏感肌は、皮膚に含まれる水分や皮脂の量、洗い方に問題があるために生じることが多いようです。また同じ人でも、年齢や季節、環境によって肌の性質も大きく異なります。肌の状態に応じたスキンケアが必要です。この項では、原因のわかった皮膚炎、ニキビは除外します。

なぜ敏感肌になるか

外からの刺激から体を守るバリアー(防壁)として、皮膚の最も外側にある細胞が積み重なった、角質層といわれる薄い膜があります。角層がバリアーとして機能するためには、3つの成分、つまりセラミド(細胞と細胞をつなぐ脂で、水分をはさみこんで逃がさないようにする潤い成分)、天然保湿成分(水分をつなぎとめる成分)、皮脂の膜(皮脂腺から分泌されるあぶらと汗とが混じりあって皮膚の表面を覆い、水分の蒸発を抑える)が重要です。いわゆる「みずみずしい肌」とは、これらの3つの成分がバランス良く保たれた、なめらかで水分をたっぷり含んだ角質層をもった肌のことをいいます。しかし、このバランスが崩れると、肌から水分が奪われて、乾燥肌になったり、角質層が荒れて皮膚表面がでこぼこして、化粧ののりも悪くなります。最近は空調が整っているため、皮膚は一年中乾燥した環境にさらされています。(一般に空調は暖房は18~22℃、冷房は25~28℃、湿度は40~60%が適切です。)

また、汚れをとろうとするあまり皮膚を摩擦するように洗うと、必要な角質層を剥がしたり、皮脂の膜を傷つけてしまい、炎症を起こしやすくなります。こうした刺激が続くと、生体が失われた角層を急いで補おうとするため、皮膚の新陳代謝が早まり不完全な角質層が出来てしまいます。その結果、十分なバリアー機能が果たせなくなり、敏感肌の状態になると考えられます。特に常に外界に露出した顔面は皮膚が薄く、皮脂腺も発達しているため皮膚からの物質の吸収もよく、敏感肌になりやすいところです。

スキンケア

洗顔や入浴で肌を清潔に保つことがスキンケアの第一歩です。

水分を保つ肌への水分の補給には、入浴後すぐに保湿クリームを塗れば効果的です。保湿クリームや化粧水には皮膚に水分をつなぎ止める効果があります。お風呂あがりのできるだけ早期に化粧水や保湿クリームを塗りましょう。

適度な皮脂を保つ皮脂が過剰だと、汚れがつきやすくなったり、ニキビがひどくなります。反対に皮脂が少なすぎるとバリアー機能が障害を受け、刺激を受けやすい皮膚となります。肌質にあった石鹸を選び、刺激にならない洗い方をしましょう。

洗い方

角質層を傷つけないために、優しく、丁寧に洗ってください。洗うときに液体石鹸が原液のまま皮膚に触れたり、石鹸を直接肌に擦りつけて泡立てるような洗い方をしたりすると皮脂の膜が奪われ、炎症を起こしやすくなります。体を洗うときには木綿のタオルが良いでしょう。カサカサがあったり、痒みが強いと、つい洗う手に力が入ったりタオルで擦ったりしがちです。水分は吸い取るように拭きましょう。体を洗うときには木綿のタオルで洗ってください。ナイロンタオルは、肌に刺激になります。また、スポンジは、中で細菌が増殖して皮膚に感染症を引き起こすことがありお勧め出来ません。石鹸は十分泡立ててから、肌にもっていくようにしましょう。石鹸の泡の力で十分汚れはとれますから、泡で包むように洗ってください。最近は、にきび肌用、あぶら肌用、乾燥肌用など肌質にあわせた石鹸や化粧品が市販されています。ご自身の肌にあわせたものを選びましょう。敏感肌では余分な肌への負担はトラブルの原因となります。メイクや日焼け止めクリームはしっかりクレンジングで落として、1日の終わりには肌を自然な状態に戻すよう心がけてください。

その他

皮脂の分泌は性ホルモンや、皮膚にもともと存在する細菌、自律神経や温度など種々の影響を受けています。とくにストレスは自律神経のバランスを崩すため、皮脂の分泌に影響を与えます。規則正しい生活をし、睡眠を充分とりましょう。便秘も肌荒れの原因となります。食物線維の豊富な食べ物をとるよう心がけてください。アルコールは控えましょう。

なお、普段使っている化粧品や、石鹸のかぶれの症状を引き起こして、これによるかぶれを疑わないまま、敏感肌と思い込んでいる方があります。使った後に赤くなってヒリヒリしたり、かゆくなったり場合は、かぶれをおこしている可能性がありますから、使わないようにしましょう。原因かどうか調べるには、二の腕の内側に1週間ほどその化粧品を一つずつ試して、赤みやかゆみ、ヒリヒリ感が出ないか確かめる方法もあります。

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