
虫刺され
虫に刺されたときの症状は、原因となる虫の種類、刺されたヒトの年齢、刺された頻度によって個人差が大きいのが特徴です。どの虫に刺された場合でも、中心に刺し口があります。皮膚の症状から、虫を特定することは困難ですが、ある程度、推測することはできます。なお、蜂に刺された場合は気分が悪くなったり、意識を失ったりすることがあり厳重な注意が必要です。を追加してください。01.蚊
蚊に刺されると、蚊の唾液腺物質が注入されるため、それに対するアレルギー反応が生じます。大人ではジンマシンのように少し盛り上がって痒みを伴い、しばらくすると消える場合がほとんどです。しかし子供の場合、比較的大きく赤くジクジクした腫れがしばらく残ることがあり、一見、蚊にさされたようには見えないことがあります。そして、かゆみも激しいため、治るのにも時間がかかります。年を経るごとにジクジクする反応は軽くなり、ジンマシンの様な反応だけが残るようになっていきます。(これはウルシ職人がウルシに触れているうちにウルシにかぶれにくくなる現象とよく似ています。)ただし、蚊に刺された後に、発熱や全身倦怠感などの全身症状を伴い、刺されたところが潰瘍になって治りにくいなど、激しい反応をおこす場合には精密検査が必要です。スキンケア
蚊に刺されないよう長袖、長ズボンなどを履きましょう。防虫スプレーも効果的ですが、乳幼児には不向きです。子供の場合、とびひのきっかけとなることがありますから、刺さされたところにガーゼを当てて、引っ掻き動作による悪化を予防してください。02.ノミ
現在、日本で問題となるのはネコノミです。イヌノミ、ヒトノミはほとんど見られません。ネコノミは体長約2mmで、目で見える大きさですが、活発に飛び跳ねて動くため、刺されて痒みを感じたときには、皮膚から離れており、皮膚で直接ノミを見つけることは困難です。ネコノミは、ペットとして猫を飼っていなくても、公園や歩道、砂場などにいます。またネコノミは犬にも寄生します。動物の場合は毛の中に潜り込んで離れないため、ペットの体をよく調べて駆除する必要があります。ノミによる刺し傷も、蚊に刺されたときと同様、ノミの唾液に対するアレルギー反応で生じます。大人でも強いアレルギー反応のため、赤みだけでなく比較的大きな水疱を生じることもあります。しかし、次第にジンマシン型の反応となり、ついには反応がみられなくなります。ノミは膝の高さ程度までしが飛べないため、膝から下に多く見られますが、寝ているときに刺された場合は、他のどの部位でも出現します。長袖、ズボンをはいてください。また、ノミの卵は畳、床、床下などに生み落とされ、ここで成虫にまで発育します。犬や猫の小屋周辺、縁の下などに殺虫剤を撒く必要があります。03.ダニ
ネズミに寄生するイエダニ、鳥に寄生するトリサシダニ、畳などにいるツメダニなどがあります。イエダニの場合はネズミがいる環境でみられます。トリサシダニは屋根裏、瓦の下などの鳥の巣にとり残されたダニが屋内に入り込んで、人を刺すことがあります。ツメダニは畳の中にある卵が、ふ化することによって偶然、人を刺します。これらの血を吸うダニでは腹部、ふともも、腋など皮膚の柔らかいところに皮疹が出る傾向があります。寝具、布団は洗濯、天日干ししたあと、掃除機をかけましょう。衣替えなどで押入から出した寝具や衣類も、すぐに着ずに、洗濯、天日干ししておきましょう。ダニの駆除にはダニ用の殺虫剤が市販されています。もちろん、イエダニの場合はネズミの駆除を、トリサシダニの場合は鳥の巣を取り除く必要があります。ツメダニが原因と断定出来た場合は、畳を業者に出して消毒してもらうのがよいでしょう。04.毛虫
毛虫皮膚炎には、たくさんを目に見えない毒の針が皮膚につき刺さってできるタイプ(毒針毛タイプ)のものと、毒の棘が刺さってできるタイプ(毒刺タイプ)のものがあります。庭仕事をするときは肌の露出は最小限度にして、襟、そで、足はゴムでしまったものにしましょう。毒針毛タイプ
ドクガ、チャドクガ、マツカレハなどによるものです。チャドクガはツバキやサザンカにいます。これらの毛虫に触れると、痒みの強い赤いブツブツが急にたくさん出現してきます。またこれらの幼虫の抜け殻、成虫(ガ)に触れても同じ症状が見られます。もしこのタイプの毛虫に触れたら、まず、毛虫に触れた部分やその周囲の皮膚を、シャワーで勢いよく流してください。セロハンテープを張って剥がすことを繰り返し、皮膚に残った毒針毛を丁寧に除去するのも方法です。その時、決して擦らないようにしてください。塗り薬は、擦り込むように塗らず、軽く塗るだけにしてください。毒の棘タイプ
イラガによります。サクラ、バラ、カキ、カエデなどに多く発生します。これらの幼虫に触れると、すぐに激しいチクチクした痛みがはしり、赤くなります。かなり腫れることもあります。庭仕事のときには長袖、長ズボンをは着て、襟、そでのところは体に密着したものにしましょう。